「SINCE 1924」

ブログをご覧いただき有難う御座います。 早くも7月に入り今年も後半戦。梅雨本番で雨が多い毎日ですがいかがお過ごしでしょうか。

UNIVERSAL OVERALL は1924年にアメリカのイリノイ州シカゴで誕生したワークブランドです。我々には慣れ親しんだ1924年と言う年代ですが、実際にその時代のアメリカとはどんな背景だったのか、勉強も兼ねて調べてみました。

アメリカの1920年代は、Roaring Twenties (狂騒の20年代)と言われており、社会、芸術、文化に力強さが増した時代だそう。 第一次世界大戦の特需に大いに沸き、経済は空前の大繁栄をとげ、世界最大の債権国に発展。

大衆の生活は大量生産・大量消費の生活様式が確立し、黄金の20年代とも呼ばれ自家用車やラジオ、洗濯機、冷蔵庫等の家電製品が普及。 ベーブルースによる野球人気や、チャップリンの映画もこの時代。

ジャズミュージックが花開き、フラッパー(従来の社会や道徳にとらわれず、自由に行動した若い女性) が現代の女性像を再定義し、アメリカ的な文化が開花。1929年のウォール街の暴落がこの時代の終わりを告げてその後世界恐慌の時代に入った。とあります。

いくつかの単語だけでもなかなか激動の時代だった事が想像できます。 消費者の需要が高まり、製造業が拡大し、それらに携わる人々が増えた事で、ワークウェアが求められたという時代背景が伺えます。

UNIVERSAL OVERALLのアメリカ本国のブランドHPにはこんな紹介文があります。 1921年、MaxとJoe Eckerlingは仕事を求めてアメリカに移住しました。彼らはまず、生活のためにどんな仕事でも引き受けました。

彼らはすぐにビブオーバーオールの必要性に気づき、ルーズベルト・ロードの自宅でUNIVERSAL OVERALL COMPANYという名前でビブオーバーオールを製造・販売しました。当初は主に地元の小売店にオーバーオールを販売していました。

その後、1930年代には、カバーオールなどの他の作業服を工業用ランドリーに販売するようになりました。 ビジネスが拡大するにつれ製品ラインも増え、ワークシャツ、ワークパンツ、ペインターズパンツなども販売するようになりました。

上記からUNIVERSAL OVERALLが最初に手掛けたアイテムはビブオーバーオールだった事がわかります。

ビブオーバーオールとは、肩紐と前当ての付いたお馴染みのアイテム。今も人気のオーバーオールは約100年以上の歴史があり、デザインをほぼ変えずに現代に残っているとはすごいです。

こちらは1932年にロックフェラーセンターのメインビルの建設中に撮影された有名な写真。オーバーオールを着用しているのが分かります。(写真はWikipediaより)  

おそらく1940年代〜50年代のUNIVERSALOVERALLのネームがこちら

ちなみに、この1920年代からアメリカのワークウエア、シャツ、パンツなどの製品にはユニオンチケットというチケットが製品の内側に付きます。

ユニオンとはアメリカの労働組合の事で、その労働組合に加入するメーカーが製造したウエアをユニオンメイドと呼びます。労働組合は作業着を選ぶ際はチケットの付いた物を選ぶように呼びかけ一つの基準となったようです。

1970年代に消滅するまでおよそ50年続くディティールでUNIVERSAL OVERALLの当時の製品にも確認できます。

いつか、当時の古着や資料を集め、お客様に見て頂ける機会が作りたいです。
今まで知らなかったアイテムやディティールがまだまだ眠っているように思います。

UNIVERSAL OVERALL ADACHI