HERITAGE LINE
SPECIAL interview
100th anniversary contents
今年UNIVERSALOVERALLが100周年を迎え、
新たに誕生したヘリテージラインを対談式でご紹介
■ヘリテージライン企画
鶴岡(ストアマネージャー):今年2024年ブランド100周年を迎えるということで特別な内容をご紹介しようかなというところから、まずヘリテージライン、こちらを企画したきっかけを教えていただければなと
原田:ユニバーサルオーバーオールのヘリテージラインを企画した経緯として、2024年でブランド100周年を迎えて、それを機に、目先のことではなくて、今後のブランドをより強固にしていくために新たにヘリテージラインを立ち上げました
このヘリテージラインっていうのが、アーカイブだったりそういう歴史的な元々あったようなものを、忠実に再現しながら、今までやっているユニバーサルオーバーオールのレギュラーラインはもちろん、新たに今後101年102年それ以降を目指していく上で、必要だと思いました
鶴岡:そこからアイテムに落とし込んでいく流れで、足立さんの方でどういったイメージを持って何を作っていこうとかいろいろ考えましたか?
足立:オレンジのラインを日本でデビューさせて8年経って、元々オレンジの方もアーカイブに結構基づいたアイテムっていうのが多かったんですが、トレンドを意識したのをリリースするにあたって、本来のユニバーサルオーバーオールを見て作るアイテムっていうのが少なくはなってたというのがありまして、
もう一度そこに立ち返って、やらないといけないかなと思い、アーカイブのデッドストックやそういうアイテムを見直して、今一度構築するにはどういうものが必要なのかっていう話からまず入りました
鶴岡:新たに再構築したチノパンのシリーズ3型。こちらを再構築する上で、どういったところから今のデザインになったのでしょうか
足立:一番最初にこのシルエット三つっていうのは別に決まってなかったと思うんですけど、あれ?決まってなかったですよね
原田:決まってなかった。本国にある元のパンツを忠実に再現していきたいなというのが、そもそものスタート。パンツといったらフィットが大事なので、素材も今まで以上にこだわって、本当にいいモノを作りたいというところからはじまりました
足立:結局、復刻っぽく作ってもあまり意味はなくて、いわゆる今のユニバーサルを買っていただいているお客様に、履いていただかないといけないので、そこは現代風のシルエットというのが、どういうものがあるかというのを考えて作りました
鶴岡:お二人からあったフィット、生地に関して現代に当てはめるうえで、こだわったポイントを教えていただきたいです
原田:ファブリックに関しては元々やっぱワークブランドといえばTC素材だよねっていうのがあって、元々のTC素材自体はレギュラーラインにもあって、今回ヘリテージラインを立ち上げるにあたり、よりもっとTCの良さをプラスして履きやすさだったり、しっかりした素材感っていうところを再現したかったので、とにかくいろんなTC素材を探すことと、元のアーカイブのTCを調べた中でこれといえる素材だったのが、今回のヘリテージTC。
今までのTCより綿ライクで履き心地も以前のモデルより柔らかくて履きやすく、もちろんワーク素材たるゆえというのもあって、たくさん履いてガシガシ洗ってもらってワークパンツ楽しんでもらってもいいですし、アメカジからキレイめにも対応できるパンツになっています
足立:ちなみにファブリックは開発で多分1年ぐらいかかりました
原田:何回かやり直して、改良を重ね、1年かかったけど良い素材のができたなと思いました
■それぞれのフィット
足立:フィットなんですが、HT-01がスタンダード、そしてHT-02がリラックスHT-03がボリューム
意識したのはそれぞれが際立ったシルエットにしたいなと思ってまして、まず全部キャラ立ちするようなイメージで作ってます
HT-01から準備説明するとHT-01がいわゆるレギュラーのフィット感で、オーセンティックなワークパンツのシルエットというところを目指してます
例えば革靴もあったりとかスニーカーのスタイルにもとか割と万人に履いていただけるようなシルエットなのかなと思います
足立:HT-02のリラックスの方がいわゆる2タックのテーパードタイプですね
タック入りのパンツっていうのも割と日本ではずっと人気のあるシルエットなので一つここは押さえないといけないかなと思っていて、そしてウエスト周りにタックの膨らみがあって裾にかけてテーパードすることですっきりとしたシルエットです
割と大人の方でも穿いていただけるシルエットなのかなと思います
足立:最後、ボリュームが割と裾にかけてスッと太いシルエットでちょっとここが一番スポットのようなファッション的なフィット感なのかなという感じです
今だとトップスをインしていただいて、ウエスト上めで履いていただいてもいいですし、ちょっと靴下とかをくるぶし丈ぐらいにして、靴を目立たせるようなのでもいいかなと思います
それぞれボトムの作り方で言うと、レングスのスペックをあらかじめ決めていることも多いんですけど、今回のこの企画はそれぞれに合ったレングス設定をしてまして、微妙な1cmの差なんですけど、そこにこだわってジャストで履いてもらった時にしっくりくるレングス感というところを意識して作ってます
■こだわったポイント
足立:フラッシャーがそれぞれのスタイルをイラストで対応しています
イラストを見ると、どんなシルエットかっていうのがざっくり分かるっていうところもうんちくというか、細かいポイントになっています
微妙なイエローみだったりとか、後はなんていうんすかね、文字のかすれ方というかこれもしっかり何て言うんすかね、今の新しい機械では、なかなか再現できない元々昔のアメリカのこういう活版の機械とかでいうと古い手法でハンコのような感じなので、どんどん上に重ねていくことで、文字がちょっとかすれたりとか、ちょっとずれたりとかってしてるんですけど、その辺ってすごいデッドストックとかヴィンテージの良さ、顔になるとこなんでできるだけそれを今の技術で再現しようというところを目指していて
原田:なんかうちならではで元々こういう歴史的なものがあるんでアーカイブとして、だからこそ表現できるのがね
足立:やっぱり何か当時どういう人がこれをデザインしてるのかわからないですけど、すごいやっぱこのデザインが完成されてるんでそこはやっぱ改めて見るとすごいなと思いますね
足立:細かいところで言うと、内側にこの千鳥のステッチを入れてまして、いわゆるなんか昔のスラックスとかである主要なんですけど、普通に帯をつけちゃうんじゃなくてこういう千鳥のミシンを採用して、内側までしっかりこだわって作っているのを出したかったです
あとはこれも現行のUSA企画で、不織布のサイズチップみたいなのがついてたんですけどそれをちょっとこのアイディアに、サイズの ネームをつけています。この辺もなんかちょっとキュンとくるポイントなのかなと、剝がしてもらってもいいですけど、これをつけたまま履いていただくと、これもどんどん経年変化していくんでこういうのもちょっとした語れるポイントなのかなと
原田:あとこのボタンも本国でもともとあったのをボタンを復刻して作っていて、オリジナルの刻印ボタン。フロントもそうだしバックポケットも本国で採用されたのを復刻してやったものなので、うちならではのポイント
■最後に
原田:さっきと重複しちゃうんですけど、生地開発からシルエットも3回くらいサンプル上げて、スタッフ身長別で170~180オーバーたくさんの人に履いてもらって、最適な丈感、シルエットを導き出してフィット感にこだわっています
足立:取り扱い方法でいうと、この何ていうんすかね、ちょっとこう糊がついてるような未洗い独特のパリッと感というか、綺麗な面っていうのも一つ特徴なので、僕としてはまずはこのまま履いてもらいたい、汚れが気になったら洗ってもらっても大丈夫、一度洗うぐらいではそこまで面は変わらないです
原田:ちなみに補足なんですけど、この生地を作ってから、めちゃくちゃ洗ったんですよバイオ加工で。全然破けないし、ほとんど見た目変わらないし、色も抜けないし、結構ガシガシ履いてもなかなかいける
足立:柔らかさはどうなりました?柔らかくはなりますよね
原田:程よく。多少毛羽立つぐらいなんだけど、安っぽい毛羽立ちじゃなくてなんかこの新品の状態がある程度保たれてるような
原田:ちなみにこの企画はリリースを一度遅らせています
それくらい妥協せず、良いものが出来たタイミングで出そうと思った企画です
鶴岡:それくらい本当にこだわっているということですね
足立:本当にどんどん履いていくことで柔らかくもなりますし、その人の独特のアタリ感というのを楽しめるアイテムなのかなと思います
鶴岡:ありがとうございました!
▼今回ご紹介した3型は下記からご覧いただけます
HERITAGE LINEHERITAGE PANTSの履き比べは下記から
スタッフ身長別にご紹介しています
ぜひご覧ください
次回はUSA企画の対談をお届けします